「50cm以下仕舞寸」と「グリップ互換」。ディアモンスターを方向づけた記念碑的モデル。釣り旅に求められるロッドとは何か。後に“怪魚ロッド”と呼ばれる高性能マルチピースロッドへの要求をインフラさせ、未来のスタンダードを提示したモデルが「MX-6」である。ブランド黎明期、当時必要十分と思われた既存モデル(90cm仕舞寸)の“懐刀”として開発がスタート。「ロストバッゲージ対策に1本は機内持ち込みたい」と、仕舞寸50cmで設計し、その上で60度強度試験において最大10kgリフトを達成した。その開発に際した「50cm以下仕舞寸は“懐刀”ではなく、未来のスタンダードだ」という先見は、その後のブランド展開を方向づけた。「MX-6」が変えたのは、携行性の基準だけではない。「50cm以下仕舞寸」と同時に生まれた「グリップ互換」というアイディアは、新たに“拡張性”という価値基準そのものを創出し、その後ディアモンスターシリーズ全モデルの標準仕様になった。ショートロッドは、アプローチの正確さや操作性が求められるボート釣りや、岸釣りならば渓流のような小規模環境で本領を発揮する。