TAKA 4 これまで低音にフォーカスされていたKEIKOの歌唱であったが、本来の力強く かつ柔らかく、艶と色気の有るボーカルの特徴を生かしたアルバムとなっている。ジャズ、ポップス、バラード、ロックと幅広いジャンルの曲を歌い分けており、kalafinaとFJCにより培われて来た歌唱のスキルが開花したアルバムである。ただ、CDの音源とライブのDVD音源に関してはDVDの音源の方が優れている様に思われた。CD録音の方は、フラットな奥行きの少ない仕様になっている様に感じた。クリアに可愛らしく聞こえるがKEIKOの特徴である力強いボーカルの艶っぽさや響きが抑えられており、奥行き感もなく物足りない。曲の好みから言えばコラボした作曲者との相性だけであろう。本人の好みは有るであろうが、これだけのスキル有れば何でも有りであろう。逆にこれまで梶浦サウンドの中で長く自らを抑え演じていた点は残念でならない。年齢的にもアニメ中心の少女趣味的Kalafina音楽とは違う大人の音楽を聞かせてもらいたい。kalafina3人の中では最も日本歌謡に向いた存在であろう。場合によっては、ポップ演歌も可能であろう。復帰1年目でこの様な幅広いジャンルの曲を網羅したアルバムを出せるKEIKOの実力を再認識したアルバムである。2ndアルバムも期待する。